こんにちは。ウッドデッキ材専門店『サニーウッド』代表のキノシタです。
少し前の話になりますが、先月末にはじめて熊野古道(くまのこどう)を歩いてきました。
熊野古道とは、2004年に世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部で、熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)へ通じる参詣道で、平安時代から多くの人々が熊野を目指して歩いた道です。
長年和歌山に住んでいながら、熊野古道を本格的に歩くのは実は初めてでした。
現在、中国の上海に在住の親友夫婦と、その友人で東京に住んでいるアメリカ人の女の子が一緒に歩くと、ボクたち夫婦にも声を掛けてくれたので、一緒に参加することにしました。
総勢5名での珍道中でした。
今回歩いたのは、和歌山県田辺市の中辺路(なかへち)町の、「滝尻王子」から「近露王子」までの約13kmです。
前日はスタート地点近くの田辺市内のホテルに宿泊して、翌日の朝から中辺路(なかへち)の「滝尻王子」に車で移動してからのスタートでした。
車は、その日宿泊させてもらう宿のご主人夫妻にスタート地点まで取りに来てもらい、この日の目的地の「近露王子」近くの温泉まで回送していただきました。
車を預けて、いよいよ出発というところなのですが、天気はあいにくの豪雨です。
車を取りに来てくれた宿のご主人は、「本当に歩くの?」って思っていたらしいのですが、「見た目がみんな元気そうだったから、あえて止めなかった。」と、後になって教えてくれました。(笑)
朝9時半過ぎに「滝尻王子」を出発して、「近露王子」に到着したのが16時半くらいだったかな。
完全になめてました。
ほとんど登山です・・・。
木の根っこが階段状になった山道が多く、整備された石畳も雨に濡れてすごく滑るし、とにかく足元が悪くて非常に神経を使わされました。
昔は、道も今より整備されてなかっただろうし、ましてやトレッキングシューズなんかなくて、わらじとかで歩いていたのかと想像すると、昔の人はすごかったんだと改めて感心してしまいます。
なにより天気の影響なのか、出発からゴールまで、歩いている人には一人として出会いませんでした。日曜日やのに・・・。
こんな天気に歩く人は少ないんでしょうね。
それでも後半ゴール近くになってくると雨もほとんど上がって、雨に濡れた新緑や、岩場の苔が木漏れ日に照らされた様子は本当にきれいでした。
雨に打たれながら歩いている時は、「なにが楽しいねん。」とも感じていたのですが、終盤の綺麗な景色が見れた感動とゴール後の達成感で、「ぜひ続きを歩きたいね。」っていうのが歩いた後のみんなの感想です。
この感覚って、マラソンを完走した後の気持ちに似ています。
お世話になった宿は、熊野古道沿いにある一日一組限定の宿で、豪華とかそういうんじゃないけれど、清潔で料理もお酒もどれもがおいしく、何よりご主人と奥さんの人柄がとてもよくて、お客さんに喜んでもらいたいという、おもてなしの気持ちがこもった最高に素敵な宿でした。
今度はここをスタート地点に、本宮までのルートを計画したいな思います。
ただし、今度は雨だけは勘弁ですが・・・(笑)
木下憲治(キノシタケンジ)
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